誰かに教えたくなるツナ缶「とろつな」と「しろつな」
その誕生にまつわるお話をしたいと思います。
わたしたちの会社は、昭和20年代に静岡県の清水という港町で
親族の経営するツナ缶詰工場で発生する加工残さ(人間の食べないアラの部分)を
当時の袖師海岸の砂浜で天日干しして、飼料にしていました。
そこから約60年間、静岡のツナ缶工場やお刺身の加工工場で発生する
加工残さを原料に、「魚粉(ぎょふん)」や「魚粕(ぎょかす)」と呼ばれる
飼料や肥料の製品を作ってきました。
飼料や肥料は、静岡の農家さんを中心に使われ、お茶やみかんなどの
静岡の”美味しい”を支えてきました。
しかし、近年の魚価の高騰などツナ缶の生産コストがあがる一方で、
販売単価は一定のまま変わらない状況が続いていました。
ツナ缶メーカーは、海外でツナ缶を製造したり、魚の加工を海外で
おこなったりして少しでもコストを下げようと努力をしてきました。
ですが、このことにより加工の際に発生する残さが減少し、飼料や肥料の
原料が少なくなってしまったのです。
このまま続けば静岡の美味しいお茶やみかんを支えてきた肥料がなくなる。
そう考えたわたしたちは、この状況が少しでも変わるように何か行動したいと
感じ、すべて国内でツナ缶を製造する会社に協力を仰ぎ、
新しいコンセプトのツナ缶をつくることにしました。
ツナ缶の製造と、静岡の美味しいお茶やみかん。これが実は繋がっていて
循環していることをもっと多くの人に知ってもらいたい。
そしてこの循環に参加してもらいたい。
そんな思いを込めて作ったツナ缶です。ぜひ一度手に取ってもらい、
美味しさ、その背景にあるストーリーを感じて、誰かに教えたい、
そう感じてもらえたら幸いです。
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